ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五角の変化

前回の続きで第1図▲4六歩と突いた局面です。
まず、後手が反発せず普通に駒組した場合どうなるかですが、△6二玉、▲4七銀、△6四歩、▲4八飛で第2図。
以下先手は右四間飛車にして4筋の歩を伸ばします。△7二銀、▲5六銀、△6三銀、▲7八玉、△7二玉、▲7七銀、△9四歩、▲9六歩、△7三桂、▲6八金、△3五歩、▲4五歩、△8四歩、▲1六角で第3図
後手△3五歩に▲1六角が5二金をにらみつつ△2七角に備えた好手です。以下△5四歩、▲4四歩、△同銀、▲4三歩、△同金、▲同角成、△同飛、▲3四金で第4図
第4図となれば先手優勢です。途中△3五歩と突かなければ、こうひどくならないですが、居飛車は歩のいない4筋を狙っていますので十分指せると思います。この変化は「ダイレクト向かい飛車徹底ガイド」(大石直嗣著)の手順です。
次に、▲4六歩に第5図△5五角と打つ手についてプロの実戦譜を見ていきます。

2013-07-05 行方尚史 vs. 片上大輔 棋王戦は、第5図以下▲7八玉、△4六角、▲5八金右、△8二角、▲2五歩、△7二銀、▲7七銀、△6二玉と進みました。
以下△6四歩と角道を止めたのを見て先手は飛車交換を挑み、後手が△4六歩と拒否する展開に。
激しい戦いになりましたが、居飛車が玉の固さを生かして勝っています。
2014-09-30 船江恒平 vs. 福崎文吾 順位戦は、第5図以下▲7八玉、△4六角、▲5八金右、△7二銀、▲2五歩、△7三角と進みました。
以下▲6六銀に対して△6四歩と角道を止め中央でねじり合いが長く続きましたが、振り飛車勝となりました。
2014-11-12 阿部隆 vs. 鈴木大介 順位戦は、第5図以下▲7八玉、△4六角、▲5八金右、△3五歩の第9図となりました。
以下▲4七銀、△7三角、▲4八飛、△7二銀、▲7七銀、△6二玉、▲6六銀、△3六歩と進み
▲同銀から飛車交換の決戦となりましたが、短手数で居飛車が勝っています。この将棋は千日手指直し局のため、振飛車の指し方が荒かったかもしれません。
△5五角の変化を3局見ましたが、△3五歩、から△3六歩の形にはなりにくいようです。居飛車は左銀を▲6六銀として角を牽制するのが良いようです。居飛車側が悪くなる変化はあまりなかったと思います。
次回は▲4六歩に△5五金の変化を見ていきます。
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