中国A株のMSCI新興市場指数構成銘柄入りが21日(水)早朝に決定しました。ここ2,3年結局見送りになって来ていたもので、当面の組み入れ額は少ないものの、中長期的に本土資本市場の自由化、国際化の進展に繋がる話で、好材料には違いありません。 “中国A株のMSCI指数採用について” の続きを読む
月: 2017年6月
FTのサイトで日米欧のイールドカーブを見る
フィナンシャルタイムズのHPで、日米欧のイールドカーブを見ることができます。以前、西山孝四郎のマーケットスクウェアの放送で紹介されていました。非常に便利なので、ぜひご覧になって下さい。
康光流ダイレクト向かい飛車の棋譜
佐藤康光九段は独特のダイレクト向かい飛車を採用しています。プロ棋士でマネをする人もなく、毎回指し方も変化していますが、今回2017年4月の王座戦の棋譜が面白いのでご紹介します。解説は日本経済新聞の棋譜欄からです。
阿久津主税 八段 vs. 佐藤康光 九段 第65期王座戦二次予選
佐藤九段のダイレクト向かい飛車は第1図の△4二金が特徴です。
第1図以下は▲6一馬、△同玉、▲7五金と通常のダイレクト向かい飛車の手順で進み以下陣形整備して第2図、
以前の棋譜では、△4三金で△5四歩として△3四銀と活用する場合が多かったようです。△3四金から△2五歩は、今回初めて見せる指し方と思います。第2図から、▲8八玉、△3四金、▲7八金、△2五歩、▲同歩、△同金、▲4五歩、△2六金で第3図
先手の阿久津八段は玉を深く囲います。△2六金は思い切った手です。ここで▲2三歩、△同飛、▲2四歩、△同飛、▲1五角の変化1図は
2七金、▲2四角、△2八金で後手良し。▲3三角成ときても△同桂で飛銀の持ち駒では後手玉は寄りません。
第3図から▲4四歩、△同銀、▲4三歩、△2七金、▲4八飛、△3三銀で第4図。
途中、△4四同銀に▲2三歩、△同飛、▲2四歩、△同飛、▲1五角の変化2図は
△2二飛が冷静で、▲2六飛にも▲2六角にも、△2五歩から△1四歩で角を逮捕できます。
第4図で先手は▲2三歩としましたが、先に▲5五角がまさったようです。△6四金ならそこで▲2三歩として変化3図。
以下、△同飛、▲3三角成、△同桂、▲4二歩成、△4五桂、▲4六銀、△4七歩、▲同飛、△6九角、▲4八飛の変化4図で難解ながら先手に分のある形勢だったとのこと。
阿久津八段は本譜の▲5五角に後手がどう受けるか分からなったと振り返っています。▲5五角に△6四金なら前記の変化に合流、△7三角には▲5六銀の味が良い。先に歩を叩いたため、後手は受けずに△2八金として第5図。
2八金は1九金と香を取って4筋に打つ含みがあります。第5図から▲5八銀、△4一歩、▲3三角成、△同桂、▲4二歩成、△1九金、▲5二と、△4五香、▲3四銀と進み第6図
第6図では先手は苦戦を意識したとのこと。
しかし、佐藤九段も思ったより難しいと考えていたようです。以下△2九飛成、▲4五銀、△同桂、▲同飛に△1四角は▲4三飛成に△2五角打ちを用意したもの。そこで、先手の▲5六香が好手で難解な形勢となりました。
以下、△5一銀打、▲同と、△同銀、▲5三香成、△5二歩、▲5四香成、△6二桂、▲5五成香、△4ニ銀、▲4四歩で第8図、途中△6二桂では、△6二銀が良かったと佐藤九段の感想。
第8図で△2七角が敗因となった。代えて変化5図△2五角打とし、
以下▲3六歩なら、△同角、▲4三歩成、△4五角、▲同成香、△4三銀、▲5五角、△1八飛の変化6図となれば、後手乗りの終盤戦でした。▲3六歩では▲4八飛が正解で激戦と船江6段の見解が出ています。
本局は佐藤九段の棒金戦法が阪田流向かい飛車のような珍しい指し方で、後手の有望な局面が多かったです。ただ、玉が薄いためダイレクト向かい飛車側を持ってマネするのはなかなか大変と思いました。チャンスがあれば一度指してみたいです。