今回は第2図から△5五桂を調べていきます。
第2図からの指し手 ➁ △5五桂、▲4四歩、△同銀(第9図)
第9図で下手にはA.▲4九飛とB.▲6六歩の二つの指し方があります。▲4九飛は土居市太郎八段の「将棋飛落角落定跡」に載っている手で、▲6六歩は板谷八段監修の「飛落精妙」に載っている手です。いずれも有力なので紹介します。
“飛車落ち定跡 第3章 6四銀型 5二金待機➁” の続きを読む投資で世界を知り、囲碁・将棋で人生を豊かにする
今回は第2図から△5五桂を調べていきます。
第2図からの指し手 ➁ △5五桂、▲4四歩、△同銀(第9図)
第9図で下手にはA.▲4九飛とB.▲6六歩の二つの指し方があります。▲4九飛は土居市太郎八段の「将棋飛落角落定跡」に載っている手で、▲6六歩は板谷八段監修の「飛落精妙」に載っている手です。いずれも有力なので紹介します。
“飛車落ち定跡 第3章 6四銀型 5二金待機➁” の続きを読む前回で、基本図からⅠ.▲4五歩、△同歩、▲同桂の手順が終了しました。今回はⅡ.▲4五歩、△同桂、▲同桂、の手順から進めていきます。
基本図からの指し手Ⅱ ▲4五歩、△同桂、▲同桂、△2四歩 、▲2六歩、△7四歩(第1図)
上手のこの上手の待機手順は、大山名人の「大山の将棋読本5、駒落ちの勝ち方」と板谷八段監修の「飛落精妙」に書かれています。「大山の将棋読本」と 「飛落精妙」 は玉型が微妙に違いますがこの後の手順は同じです。 「将棋飛落角落定跡」 では上手△2四歩と受けず、下手▲2五歩から仕掛ける順が載っています。
第1図は下手攻め手に困るようですが、桂得はやはり大きく本譜の順で攻めが続きます。
“飛車落ち定跡 第3章 6四銀型 5二金待機➂” の続きを読む右四間飛車定跡の駒組
本サイトでは右四間飛車定跡の3三桂留型を主に検討しますが、序盤の駒組において上手にいろいろな指し方がありますので、おおまかに上手の指し方を見ていきます。
初手からの指し手 △3四歩、▲7六歩、△4四歩、▲4六歩、△3二金、▲4八銀、△4二銀、▲4七銀、△4三銀、▲5六銀、△5四歩、▲4八飛(第1図)
第1図から上手にいろいろな指し方がありますが、△3三桂以外は▲4五歩と仕掛けて下手が良くなる変化が多い。
➀3三角型
“飛車落ち定跡 第2章 右四間飛車定跡の駒組” の続きを読む前回右四間飛車定跡のいろいろな駒組について書きましたので、今回は3三桂留型の駒組を調べて、戦型を分類していきます。 なお、検討には将棋ソフト水匠4改を使用しています。PCスペックはAMD Ryzen 7 3700X、RTX2060 です。
初手からの指し手 △3四歩、▲7六歩、△4四歩、▲4六歩、△3二金、▲4八銀、△4二銀、▲4七銀、△4三銀、▲5六銀、△5四歩、▲4八飛、△3三桂、▲3六歩(第1図)
△3三桂が3三桂留と呼ばれる指し方で、飛車落ち定跡で最も難解といわれる定跡です。下手▲3六歩としないと3五歩と突かれて定跡型からはずれます。
“飛車落ち定跡 第2章 3三桂留型の駒組” の続きを読むこれから飛車落ち右四間飛車定跡を将棋ソフトを使用して検討していきますが、初回は将棋の駒落ち戦全般や、飛車落ち定跡ついて、思うところを書いてみたいと思います。
1.公式戦の駒落ち戦
現在、将棋連盟の公式戦では3段リーグで左香落ちが行われているのみです。戦前昭和の時代にはプロ同士の駒落ち戦が行われており、大山、升田の棋譜にも角落ち、香落ちのものが残っています。
2.駒落ちの手合割とレーティング差
江戸時代の家元制から現在までの手合い割がWikiの「将棋の手合割」に掲載されています。これによると角落ち、飛車落ちの手合割は、
角落ち 家元制 四段級差 家元改良 三段級差 現在の将棋連盟推奨 三段級差
飛車落ち 家元制 六段級差 家元改良 四段級差 現在の将棋連盟推奨 四段級差 となっています。
ネット将棋の将棋倶楽部24の手合割目安は、角落ちがレーティング差250、飛車落ちが レーティング差350 で、 将棋倶楽部24 の段級のレーティングの幅は、段が200、級が100です。したがって、段では角落ちが一段~二段差、飛車落ちが二段から三段差ということで将棋連盟よりは差が少ないです。
実際に 将棋倶楽部24 の駒落ち戦の勝敗を調べた「あじブログ」というサイトがあり(ご苦労様です参考になります)、角落ちと飛車落ちにほとんど差がないこと、レート差300以下でも飛車落ち下手が6割勝てていないことがわかります。
“飛車落ち定跡 第1章 飛車落ち定跡について 駒落ちの手合い割とレーティング差等” の続きを読む飛車落ち定跡には、右四間飛車定跡のほかにも有力な戦法がいくつかありますので、私の知っている限りで概観してみます。
➀居飛車引き角戦法
古くから指されている戦型で、平手の感覚で指せるので実力のある下手は力を発揮しやすいかもしれません。半面定跡が整備されておらず、上手にもいろいろな指し方があるので力が必要だと思います。第1図から矢倉囲いを目指すのがふつうです。上手の変化としては、△2二角として角交換を避ける指し方などがあります。
第2図のように飛車のこびんを狙ってくる指し方があり、上手の勝ちパターンとしては右側を開拓して入玉などが考えられます。
“飛車落ち定跡 第1章 下手の有力な指し方” の続きを読む