前回で、基本図からⅠ．▲４五歩、△同歩、▲同桂の手順が終了しました。今回はⅡ．▲４五歩、△同桂、▲同桂、の手順から進めていきます。
基本図からの指し手Ⅱ ▲４五歩、△同桂、▲同桂、△２四歩 、▲２六歩、△７四歩（第１図）
上手のこの上手の待機手順は、大山名人の「大山の将棋読本５、駒落ちの勝ち方」と板谷八段監修の「飛落精妙」に書かれています。「大山の将棋読本」と 「飛落精妙」 は玉型が微妙に違いますがこの後の手順は同じです。 「将棋飛落角落定跡」 では上手△２四歩と受けず、下手▲２五歩から仕掛ける順が載っています。
第１図は下手攻め手に困るようですが、桂得はやはり大きく本譜の順で攻めが続きます。
第１図からの指し手 ▲２五歩、△同歩、▲３五歩、△同歩、▲３八飛（第２図）
▲２五歩から▲３五歩は指しすぎのようですが、飛車落ちの戦力差で大丈夫のようです。▲３五歩に△２六歩は、▲３四歩、△同銀、▲３三歩、△４二金、▲４四角、△２七歩成、▲４七飛、△３七歩の手順でも桂得で良いですが、▲２八飛、△４五歩、▲２二角成、△同金、▲２六飛（第３図）として△２三歩には▲４四歩、△同銀、▲４一角、△２四歩には▲７七角、△３三角、▲４五銀が確実でしょう。
第２図では、➀△４五歩、➁△３四銀があります。
第２図からの指し手➀ △４五歩、▲２二角成、△同金、▲３五飛、△３四歩、▲２五飛（第４図）
△２四歩、▲同飛、△２三歩、（△３三角は▲２九飛、△９九角成、▲８八銀で上手悪い）▲２九飛、△３八角、▲２八飛、△４九角成、▲４五銀（第５図）
第２図からの指し手➁ △３四銀、▲４六桂、△４五銀、▲３五飛、△３三歩、▲４五銀、△同歩、▲同飛、△４三歩、▲２四歩（第６図）
△３三歩に代えて△３四歩なら▲同桂、△１三角、▲２五飛、△２四歩、▲３五飛、△３三歩、▲４五銀、△同歩、▲同飛で下手優勢です。
以上の手順は「大山の将棋読本５ 駒落ちの勝ち方」に載っています。変化はありますが、戦いになれば先に桂得しているのが大きいと思います。
次にに、上手４五同桂から５五歩と反発する指し方です。
基本図からの指し手Ⅲ ▲４五歩、△同桂、▲同桂、△５五歩、▲同銀、△同銀、▲同角（第７図）
△５五歩からの銀交換は、上手の変化手順ですが、銀桂を持ち駒にして下手は不満のない形と思います。
なお、▲５五同銀に、△４五歩は▲６四銀、△８八角成、▲同銀、△６四歩、▲４四歩、△５四銀、▲２一角で下手良しです。
第７図以下の指し手 △５四銀打、▲７七角（第８図）
第８図からの指し手➀ △４五歩、▲４一銀、△７七角成、▲同銀、△４二金右、▲３二銀成、△同金、▲６六桂、△５五銀、▲４五飛（第９図）
▲４一銀で上手陣を薄くして攻めが続きます。▲６六桂が好手で上手△５五銀とするしかありません。
第９図からの指し手 △４四銀打、▲５五飛、△同銀、▲５三角（第１０図）
△４四銀打に代えて、△４四銀直は▲５五飛、△同銀、▲５四桂、△５三銀、▲６五桂で下手良しです。
また、△４四銀引には▲４四飛、△同銀、▲５二銀です。第１０図で下手優勢となります。
▲５二金で下手優勢
第８図からの指し手➁ △４五銀、▲４一銀、△４二金右、▲３二銀成、△同金、▲４五飛、△同歩、▲２二角成、△同金、▲５五桂、（第１１図）下手優勢です。
△４二金右に代えて△４六桂は、▲４七金、△4二金左、▲５二銀成、△同金、▲４六金、△３七銀、▲４五金、△４八銀成（第１２図）
第８図からの指し手➂ ５五歩、４一銀、