第２図を再掲載します。
第２図で△４五桂に対し、前回は▲４八銀を調べました。今回は▲６八玉、▲７八金の変化です。
まず▲６八玉ですが、第２図から△４五桂、▲６八玉で第３図
第３図で△４四角が良い手で、以下▲７七桂、△５七桂不成で第４図、桂は不成が良いようです。
第４図から▲５九金右、△６九桂成、▲同金、△５四歩、▲８三角成、△８二飛で第５図
後手優勢です。
以上の手順は、「佐藤康光の力戦振り飛車」に乗っています。この本はダイレクト向かい飛車、角交換向かい飛車を指す方にはお勧めで、三枚換え定跡についても詳しく書いてあります。
次に第２図から△４五桂に▲７八金の変化１図です。
▲７八金は桂を成らせる手ですが、△５七桂不成の両取りを防ぎ、△５五角に▲７七桂を用意したものでなかなか有力です。
変化１図から△５七桂成と△５五角がありますが、△５七桂成が本線と思います。変化１図から△５七桂成、▲８三角成に変化２図の△８二飛が将棋ソフトの示した手です。
変化２図からは▲６五馬と▲８二同馬がありますが、いずれも後手悪くないようです。変化２図から▲６五馬、△６七成桂、▲同金、△８七飛成、▲７八銀、△８八龍で変化３図
変化３図で▲６六馬は、△７九龍、▲６九歩、△８八歩があります。変化３図から一例として▲５八飛、△９九龍、▲５四歩、△同歩、▲同馬、△５七歩、▲同飛、△５二歩、評価値は先手-300点前後です。
変化２図から▲８二同馬、△同銀で変化４図
以下は➀▲５四歩、△同歩、▲５三飛、△５二金右、▲５四飛成、△４七成桂、▲６八銀、△８三角、➁▲４八銀、△３五角または△８四角のような進行が予想されますが、いずれも評価値は先手-300点台です。
変化１図では、後手が△５五角、▲７七桂、△３七桂成とする手もあります。
現代振り飛車ナビのＨＰでは以下▲２六飛、△３六成桂、▲同飛、△１九角成、▲４六歩、△７二銀、▲４三角成、△２九馬、▲５三馬、△６二金で先手良しになっていますが、変化５図は非常に手の広い局面でソフトの評価値はまったくの互角です。 変化５図から一例として▲同桂、△同角成、▲６八玉、△７二銀、▲４三角成、△４二飛、▲５三馬、△５二金は互角。▲２六飛には△７二銀が候補手です。また、▲２六飛、△３六成桂、▲同飛、△１九角成には、▲２六飛、△５五馬、▲８三角成、△８二飛、▲５六馬、△同馬、▲同飛、△４二金を示しています。形勢互角です。
二回にわたり６五角の変化を調べましたが、先手としては△４五桂に▲４八銀が最有力で、互角の形勢に持ち込めるようです。▲７八金は△５七桂成で後手が指せると思われます。先手としては好んで飛び込む変化ではありませんが、一度指してみる価値はあると思います。
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