女流王将戦と並行して女流王座戦でも 女流四冠対決が行われることになった。里見さんと西山さん(肩書は変動するので敬称略とします。)の対局では3局連続の先手中飛車の相振り飛車となりました。なお、検討には水匠4改を使用しています。
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第11期リコー杯女流王座戦 第1局 2021年10月28日 先手里見香奈女流四冠 後手西山朋佳 女流王座
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第1図 前局の女流王将戦第2局に続き後手三間飛車の出だしですが、西山さんは△3四飛と早く浮きました。
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第2図 先手の里見さんが角道を開けず▲8八飛としたのは少し珍しい指し方ですが、早めの△3四飛に▲4六銀、▲7九角の形で対抗するのは、手順は違いますが、鈴木大介八段の「相振り中飛車で攻めつぶす本」にも書かれています。
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第3図 先手は高美濃に組んで▲5七角と構え端攻めを狙う構えです。後手は早くも△4五歩と仕掛け図の△7三桂は端が薄くなるため思い切った手ですが、飛の横利きをはずす意味です。このあたりから先手の端攻めが有効で、先手が指しやすい形勢になったようです。
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第4図 第3図から激しい攻防が続いて飛車交換になり、▲9三飛と打ったところです。ここでは△8三銀打が正解だったようですが、△8三銀としたので先手優勢となりました。その後先手の里見さんにも疑問手がありぎりぎりの攻防がつづきます。
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第5図 ここでは△2五銀、▲4六玉、△3四銀、▲同歩、△6六角成、▲3六銀、△4五歩、▲同桂、△6五銀で変化はあっても後手の勝筋だったようです。西山さんは△6五銀から先手玉を詰ましに行ったのですが、ぎりぎり詰まず先手の勝利となりました。相振り飛車の大熱戦で、今後の対局が楽しみです。引き続き、相振り飛車戦を検討していきたいと思っています。
女流王座戦第1局の棋譜はこちらです。