FTのサイトで日米欧のイールドカーブを見る

フィナンシャルタイムズのHPで、日米欧のイールドカーブを見ることができます。以前、西山孝四郎のマーケットスクウェアの放送で紹介されていました。非常に便利なので、ぜひご覧になって下さい。

ダイレクト向かい飛車の序盤

最近、少し将棋をやる気が戻ってきたので、将棋クエストで時々指しているのですが、後手番はダイレクト向かい飛車を指しています。もともと居飛車党だったのですが、相居飛車の定跡はブランクが大きくほとんど知りません。そこで力将棋になるダイレクト向かい飛車です。この将棋は捌く将棋ではないので、比較的居飛車党にもむいているのではないかと思いました。
指し続けているうちに、だんだん要領が分かってきましたので、序盤のポイントを自分なりにまとめてみたいと思います。
参考書は次の二冊です。

初手から▲7六歩、△3四歩、▲2六歩、△8八角成、▲同銀、△4二銀、▲4八銀、△3三銀、▲6八玉、△2二飛で第1図
第1図で、私の実戦では、ほぼ100%と打ってきました。やはり、直に△2二飛は許せんというところでしょう。
▲6五角に対して△7四角と合わせて第2図
第2図で、居飛車側は▲4三角成か、▲同角、△同歩、▲7五歩のどちらかですが、ほとんどの相手は▲4三角成としてきました。
第2図で▲同角、△同歩、▲7五歩の変化1図には
後手は、△7二飛か△7二金の選択になります。まず△7二飛の変化2図
変化2図で▲7四歩のとき、すぐに△同飛は▲6五角がありますので、通常△3二金としますが、変化3図の▲7三歩成がいやな手です。
以下、△同飛、▲4六角、△6四角、▲同角、△同歩、▲7四歩、△同飛、▲6三角、△7二飛、▲同角成、△同銀となって変化4図
変化4図は形勢は互角かもしれませんが、飛車を持ち駒にされて後手を持つ気になれない変化です。したがって、▲7四歩には、△5二金右が無難のようです。
また、△7二飛のときに▲6五角と打つ手もあります。△5二金右、▲7四角、△8二銀で受かりますが、後手の8二銀が動けなくなり後の駒組が難しいです。
次に、後手が△7二金とする変化は、以下▲7四歩に△6四歩で変化5図
ここで▲7七銀、△6二銀から歩を取り返しに行く将棋で力戦になります。この棋譜がアマのものですが、参考になります。
第2図から▲4三角成、△5二金右として第3図
▲4三角成に佐藤康光九段のように△4二金とする手もありますが、普段は△5二金右と指しています。
第3図では▲5二馬、△同金、▲7五金の第4図が本線です。
第3図で変化6図▲7五歩とする相手が多いのですが
▲7五歩、△4三金、▲7四歩、△同歩、▲7八金、△6二玉、▲4六歩、△5二金、▲4七銀、△6四歩、▲7七銀の変化7図のような展開で、
この後、△5四金や△4四銀の活用を目指せば、歩を手持ちにしたのが大きく後手も十分指せると思います。
▲7五歩、△4三金、▲7四歩、△同歩のとき、変化8図▲7五歩と再度打つ手は、
▲7五歩、△同歩、▲4五角に△6一角で受かっています。
これが△5二金右とした理由です。
第3図から5二馬、同金、7五金と角を取り返して第4図です。
第4図で「ダイレクト向かい飛車徹底ガイド」では、△4二飛として先手に4筋の歩を突かせない指し方を推奨しています。以下先手が▲7四金、△同歩と角を取って第5図
第5図で同書では「▲4六歩には△5五角と打つ手がある。▲7八玉、△4六角と進み、後に3五歩、3六歩がある。」としています。ただ、居飛車側も4筋を突けないと駒組が難しいため、プロの実戦でもあえて第6図▲4六歩と突いた将棋が何局かあります。

次回は▲4六歩と突いた後を見ていきます。

関連ページ
ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五角の変化
ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五金の変化
ダイレクト向かい飛車 ▲3六歩型の変化
ダイレクト向かい飛車対策

ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五角の変化

前回の続きで第1図▲4六歩と突いた局面です。
まず、後手が反発せず普通に駒組した場合どうなるかですが、△6二玉、▲4七銀、△6四歩、▲4八飛で第2図。
以下先手は右四間飛車にして4筋の歩を伸ばします。△7二銀、▲5六銀、△6三銀、▲7八玉、△7二玉、▲7七銀、△9四歩、▲9六歩、△7三桂、▲6八金、△3五歩、▲4五歩、△8四歩、▲1六角で第3図
後手△3五歩に▲1六角が5二金をにらみつつ△2七角に備えた好手です。以下△5四歩、▲4四歩、△同銀、▲4三歩、△同金、▲同角成、△同飛、▲3四金で第4図
第4図となれば先手優勢です。途中△3五歩と突かなければ、こうひどくならないですが、居飛車は歩のいない4筋を狙っていますので十分指せると思います。この変化は「ダイレクト向かい飛車徹底ガイド」(大石直嗣著)の手順です。
次に、▲4六歩に第5図△5五角と打つ手についてプロの実戦譜を見ていきます。

2013-07-05 行方尚史 vs. 片上大輔 棋王戦は、第5図以下▲7八玉、△4六角、▲5八金右、△8二角、▲2五歩、△7二銀、▲7七銀、△6二玉と進みました。
以下△6四歩と角道を止めたのを見て先手は飛車交換を挑み、後手が△4六歩と拒否する展開に。
激しい戦いになりましたが、居飛車が玉の固さを生かして勝っています。
2014-09-30 船江恒平 vs. 福崎文吾 順位戦は、第5図以下▲7八玉、△4六角、▲5八金右、△7二銀、▲2五歩、△7三角と進みました。
以下▲6六銀に対して△6四歩と角道を止め中央でねじり合いが長く続きましたが、振り飛車勝となりました。
2014-11-12 阿部隆 vs. 鈴木大介 順位戦は、第5図以下▲7八玉、△4六角、▲5八金右、△3五歩の第9図となりました。
以下▲4七銀、△7三角、▲4八飛、△7二銀、▲7七銀、△6二玉、▲6六銀、△3六歩と進み
▲同銀から飛車交換の決戦となりましたが、短手数で居飛車が勝っています。この将棋は千日手指直し局のため、振飛車の指し方が荒かったかもしれません。
△5五角の変化を3局見ましたが、△3五歩、から△3六歩の形にはなりにくいようです。居飛車は左銀を▲6六銀として角を牽制するのが良いようです。居飛車側が悪くなる変化はあまりなかったと思います。
次回は▲4六歩に△5五金の変化を見ていきます。
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ダイレクト向かい飛車の序盤
ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五金の変化
ダイレクト向かい飛車 ▲3六歩型の変化
ダイレクト向かい飛車対策

ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五金の変化

今回は、▲4六歩に△5五金の変化をプロの実戦譜でみていきます。この将棋は2013年に多く指されています。当時の研究課題とされていた局面だったと思われます。
第1図の局面です。
2013-09-24 片上大輔 vs. 脇謙二 順位戦は第1図から▲5八金右に△4六飛と飛車で歩を取りました。飛車で取ったのはこの1局のみです。以下▲2五歩、△4二飛に先手は▲2四歩、△同歩、▲2五歩と5五の金を狙いましたが、

第2図、△4四角と打たれてあまり上手くいかなかったようです。以下▲7八玉、△2二飛と進み短手数で振飛車の勝利となりました。
2013-09-25 畠山鎮 vs. 杉本昌隆 棋聖戦は、第1図から▲5八金右に△4六金と金で歩を取りました。以下▲4七歩、△4五金に▲7五歩と反撃します。
その後先手は銀で7四歩を守りに行き、互いに玉頭を攻めあう激しい戦いでしたが、先手▲5七銀のあたりに誤算があったようで、飛車を取られて攻めきれず投了となりました。先手の7筋の動きがやや無理だったかもしれません。
2013-10-10 先崎学 vs. 杉本昌隆 順位戦は、▲5八金右、△4六金、▲7八玉、△4七歩、△5九銀で第4図
△3九角の筋が見えていますので豪胆な作戦ですが、後手は△7三桂と△6五桂を狙い、先手が▲7五歩と反撃して激しい戦いに入りました。以下△同歩、▲7四歩、△6五桂、▲7三歩成、△3九角で第5図に進みました。
この将棋は将棋ソフト「技巧」の棋譜解析にかけてみたのですが、後手優勢に進んでいるとの判定でした。この後△7六銀のあたりに問題があったらしく、後手の攻めが続かず居飛車の勝という結果でした。
最後は、比較的新しい棋譜で 阿久津主税 vs. 伊藤真吾 第朝日杯将棋オープン戦です。第7図から▲4七銀、△4六金、▲同銀、△同飛、▲5八金右の第6図と進みました。
非常に意欲的な作戦で、△4九飛成、▲6五角で第7図
▲6五角が2九桂にひもをつけた好手で、先手が指せるようです。以下△3九角、▲1八飛、△2七銀、▲5九金寄、△4五龍で第8図。

△3九角で飛車のぶつけを防ぎ△2七銀ですが、▲5九金寄とされて龍を追い返されます。△4五龍では、△4一龍とできればよいのですが、▲3八金と打たれて悪いようです。
第8図から▲2一角成、△1八銀不成、▲1一馬、△4二銀、▲4九香で第9図
先手優勢がはっきりしました。この後終盤まで先手優勢のまま進んだのですが、
第10図の▲4四角がおそらく6四角を取られるのをうっかりした悪手で、先手玉が即詰に討ち取られて後手の逆転勝になりました。
以上4局を見てきましたが、2、3局目△4六金となった将棋は後手十分指せそうに思います。阿久津八段の指し方は居飛車有望と思いますが、いかがでしょうか。△5五角よりは、△5五金が振飛車側としては良いようです。
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ダイレクト向かい飛車の序盤
ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五角の変化
ダイレクト向かい飛車 ▲3六歩型の変化
ダイレクト向かい飛車対策

ダイレクト向かい飛車 ▲3六歩型の変化


前回まで第1図で▲4六歩の変化を調べてきましたが、今回は4筋を突かず▲3六歩とする型をプロの実戦譜で見ていきたいと思います。
2015-11-11 糸谷哲郎 vs. 畠山成幸 順位戦は、第1図から▲7八玉、△6四歩、▲2五歩、△6二玉、▲5八金右、△7二銀、▲3六歩と進んで第2図
第2図で△5四角ですと、
春1図、▲8二角と打たれて△3六角には▲2六飛なので、△7三桂として以下▲9一角成、△8一金、▲同角、△同銀、▲7七銀、△3六角、▲3七銀で春2図
と進行すれば二枚換えで駒得となり先手優勢です。したがって実戦は、△6三銀、▲3七銀、△7三桂、▲4六銀、△5四角で第3図と進みました。
ダイレクト向かい飛車徹底ガイド」(大石直嗣著)では、第2図の前に▲7七銀、△6三銀の2手を加えた春3図
春3図から△5四角を解説していますが、この場合は△5四角に▲8二角には△9二金で角が死にます。
第3図から▲2六飛、△7六角、▲3五歩、△同歩、▲2四歩、△同歩、▲3五銀、△3六歩、▲3四歩、△2二銀、▲2四銀、△4五飛で第4図と進みました。

ほぼ互角の形勢で難解な戦いが続きましたが、後手玉の薄さが響いた感じで先手が押し切りました。
2014-01-22 森内俊之竜王・ vs. 伊藤真吾 朝日杯将棋オープン本戦は、第2図から△7一玉、▲3七銀、△5四角、▲5六歩、△3五歩、▲5五歩、△6三角、▲4六銀、△3六歩、▲2六飛で秋1図
以下△8二玉、▲9六歩、△9四歩の局面で伊藤五段が△5六金と勝負手を放ちました。
この将棋は大熱戦で、92手目△3二金あたりに問題があったのか(勝手な推測です。)結果は先手勝となりました。面白い将棋で、森内竜王のぎりぎりの指手も参考になりますので、全局の棋譜を並べることをお勧めします。
▲3六歩型は、振飛車も戦えるのではないかと思います。森内 vs 伊藤戦の指し方は、アマでは先手を持つのは大変で、後手有力ではないでしょうか。
関連ページ
ダイレクト向かい飛車の序盤
ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五角の変化
ダイレクト向かい飛車 ▲4六歩に△5五金の変化
ダイレクト向かい飛車対策

ダイレクト向かい飛車対策

ダイレクト向かい飛車の最終回として対策について見ていきます。参考書は「アマの知らないマル秘定跡」(村田顕弘著)です。

1.居飛車3八銀型
 通常の▲4八銀、▲6八玉に代えて、第1図のように▲7七銀、▲3八銀と組みます。
この意味は、懸案の▲4六歩を突くことにあります。
第1図から、△2二飛、▲6五角、△7四角、▲4三角成、△5二金右、▲同馬、△同金、▲7五金、△4二飛、で第2図となりますが、
第2図で▲7四金、△同歩、▲4六歩として第3図
第3図は△5五角の筋が消えており、△5五金としても▲4七銀、△4六金、▲同銀、△同飛、▲5五角の第4図で先手良しとなります。4九金にひもがついています。
4六歩が成立すれば、以下▲4七銀、▲4八飛として後の▲5六銀、▲4五歩が楽しみになります。
 なお、▲3八銀を▲4八銀とした場合、第3図で△7五歩、▲同歩、△5四角の第5図で、角成と△2七金を狙う手があります。

2.居飛車7七銀、7八金型
  ▲4八銀、▲6八玉に代えて、第6図のように▲7七銀、▲3八銀と組みます。
第6図から△2二飛、▲6五角、△7四角、▲同角、△同歩、▲7五歩の変化に持ち込んだ時、7七銀、7八金が応援になるということです。

この変化は後手が居飛車の一手損角換わりを選択した場合、7八玉型に組めないデメリットがありますが、アマではあまり問題ないでしょう。
以上2つの対策をご紹介しましたが、これがいやなら振飛車は△4二飛と途中下車するか、居飛車の一手損角換わりを選択することになります。

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