鬼殺し向かい飛車の序盤①

先手が最初に飛車先の歩を突いてくる指し方に対する、島朗九段命名の「鬼殺し向かい飛車」を将棋ソフトを使用して検討してみます。
なお、検討に使用した将棋ソフトは「技巧2」、「elmo silent majority」です。ただ、私のPCは最近のものと比較すると性能が落ちますので、形勢判断が変わる可能性はあります。その点はご容赦ください。 “鬼殺し向かい飛車の序盤①” の続きを読む

中国のネット3強

中国のネット検索大手百度(BIDU)が約1年半ぶりの高値を付けました。報道では、「第2四半期はモバイルや人工知能分野に的を絞った戦略が功を奏し、主力のネット広告事業をめぐる当局の取り締まりが痛手となった前期から83.5%の増益と回復した。第3四半期は前年比最大30%の増収となると予想。」とのこと。株価は長らく低迷し、一時はBATからすべりおちるのではと言われましたが勢いが出てきたようです。今後の株価に注目です。
中国のBATは業績株価とも好調で、米国のFANGなどのネット企業のように成長が続くのではないかと思います。当局との関わりがリスクですが、先日テンセントのゲームについて発言があった以外は今のところ大丈夫なようです。
3強の他にもネット関係の強力な企業が何社かありますし、キングソフト(03888HK)も好きな企業で注目しています。

中飛車対一直線穴熊の棋譜


王座戦1回戦から佐藤天彦名人 vs 青島未来五段の一直線穴熊の棋譜です。解説は日本経済新聞の棋譜欄からです。
青島五段は2015年度勝率第1位になった新進気鋭で、オールラウンダーですが、「相穴熊戦がめちゃくちゃ強いですよ」(佐々木大地4段)との評があります。

先手中飛車から第1図で5五歩位取りの戦型が決まりました。
対して後手の佐藤名人はいわゆる一直線穴熊の作戦です。先手も▲4六銀で相穴熊の方針です。代えて▲5六銀なら美濃囲でバランス重視の方針になります。

第3図で▲3五歩と仕掛けましたが、仕掛けずに穴熊を完成させるのも有力です。「糸谷&斎藤の現代将棋解体新書」では相穴熊の組合は振飛車十分との見解が示されています。以下後手が△8四飛から△6四飛としたのに対して▲6六角と防いで第4図です。

ここで後手△7四飛としたのですが、青島五段は△6六飛を心配していたとのこと。以下、▲同歩、△6七角で変化1図ですが、

▲8八飛なら△5五角、▲8二飛、△4九角成、▲同金、△3六金で先手自信がなく、▲5九飛、△7八角成、▲2六銀、△6八馬、▲5六飛、△6七馬、▲5九飛、△6八馬、▲5六飛以下の千日手になりそうで悩んでいたとの青島五段の感想です。本譜は先手の▲7四歩が上手い突き捨てでした。
後手も桂を狙って反撃し、第5図▲5四歩で大決戦です。
第5図から△6六飛、▲同歩に△4七銀では、一旦変化2図、△5四歩と手を戻した方が良かったようです。
▲同飛なら、△6六角、▲6一飛、△3九角成、▲同金、△3八歩、▲同金に△7二角が好手で佐藤名人も「こちらだった」と同意したようです。

第6図、▲4二銀が読みの入った一着で、▲3三銀では△5五角打で自信がないとのこと。先手角損ながら先手玉に詰めろの筋がなく青島五段の金星となりました。

第7図の投了図からは、△同玉、▲5一竜、△4一歩、▲2一金、△同玉、▲4一竜、△3一金、▲3三桂、△同金、▲同歩成で必死です。